ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器

三菱電機(株)のノーヒューズ遮断器・漏電遮断器カタログ
  • "1192用途別遮断器漏電遮断器編33用途別遮断器2選定ガイド(1)通電電流の選定定格通電電流は溶接機一次側電流の熱的等価電流によって選定します。溶接機一次側電流は,実際には溶接物の材質,厚さなどの溶接条件により変化しますが,溶接機の定格容量から求められる電流値により決定しておけば支障ありません。溶接機の定格容量は使用率は50%における入力と規定されていますから,その熱的等価電流Ieは次式で求めることができます。ここでPは溶接機の定格容量,Vは溶接機定格電圧,βは使用率でβ=通電時間/溶接周期で表わされます。たとえば,定格容量100kVA,定格電圧を415VとすればIe=PV×√β となります。定格通電電流は,電源電圧の変動などを考慮してこの値に15%程度の余裕をもたせます。したがって170A×1.15=196Aとなり,225A定格のものを選定すればよいことになります。下表は,以上の計算式による溶接機の定格容量とNVの定格通電電流の関係を示したものです。Ie= × =170A415100×1031√2(2)瞬時引きはずし電流の設定瞬時引きはずし電流値は溶接機の最大入力電流および溶接始動時の突入電流を考慮して決定する必要があります。最大入力電流は溶接機の標準最大入力から求めることができますが,溶接機の二次側を完全短絡した場合の最大入力電流は,標準最大入力から求めた電流値よりさらに30%程度大きくなります。したがって溶接開始時の突入電流も考慮した瞬時引きはずし電流値Ioは次式で求めることができます。ここでPmaxは溶接機の標準最大入力,Vは溶接機の定格電圧,Kは突入電流に対する余裕率で,同期式波頭制御付の場合は1〜1.5,同期式波頭制御なしのものは1.4〜2,非同期式ソフトスタート付のものは2〜3とします。右表は上式により求めた瞬時引きはずし電流の選定例を示します。(3)定格感度電流の選定NVと溶接機との間の電路長が長くなりますと,対地静電容量の影響により不要動作するおそれがありますから,次表に示す電路長以下となるように設置してください。Io>Pmax×1.3×KVなお,電路長が長くなり30mA感度品が使用できない場合は,100・200・500mA切換も特殊品として製作いたします。41510015020030mA使用電線サイズmm2定格電圧V600Vビニル絶縁電線(IV)で配線する場合ビニル管配線工事金属管配線工事クロロプレンキャブタイヤケーブル(2RNCT)で配線する場合78m7068(200mA)780m700680(500mA)1990m1750171030mA15m1413(200mA)150m140130(500mA)380m35534030mA31m2628(200mA)310m260280(500mA)770m650710表3-21 定格感度電流と最大電路長(m)溶接機仕様瞬時引きはずし電流値A定格電圧V定格容量kVA標準最大入力kVA415355070100120150200691441442402954558759009009001200120024004400225225225225400400400900120012002250240044006000900120012002250240044006000NVの定格通電電流A同期式波頭制御付K=1.0の場合同期式波頭制御なしK=1.4の場合非同期式ソフトスタート付K=2の場合注.上表は三菱抵抗溶接機を基準に選定していますが瞬時引きはずし電流の選定にあたっては制御素子(サイリスタスタック)のサージ量を越えないように協調をとる必要があります。 表3-20 瞬時引きはずし電流値選定例抵抗溶接機定格定格電圧 V415定格容量 kVA100以下100をこえ200以下NVの定格通電電流A225400表3-19 定格通電電流選定表 --1/1-- "