乾式単板電磁クラッチ・ブレーキ

小倉クラッチ(株)の乾式単板電磁クラッチ・ブレーキカタログ
  • " 乾式単板電磁クラッチの連結から解放にいたるまでの動作状態は、図1に示すようになります。 電磁クラッチに電流を通じますと、コイルに流れる電流は所定の時定数で増加し、ある値に達するとアーマチュアが吸引され、摩擦面が密着して摩擦トルクを発生しはじめます。この電流を通じてからトルクが発生するまでの時間をアーマチュア吸引時間と呼びます。アーマチュア吸引時、瞬間的に電流値が下りますが、これは磁気回路の空隙変化によりインダクタンスが急増するためです。 その後励磁電流の増加にともない摩擦トルクも増大し、定格動摩擦トルクに達しますが、電流を通じてから80%定格動摩擦トルクに達するまでの時間を、トルク立ち上がり時間と呼びます。 一方、摩擦トルクの増大とともに被動側も次第に加速され、駆動側の回転数と同期してクラッチのすべりはゼロとなり、連結は完了します。この摩擦トルクを発生しはじめてから連結が完了するまでの時間を、実連結時間と呼びます。 電流を切ったときも、電流は直ちにはゼロとはならず徐々に減少します。これにともない解放ばねのばね力により瞬時遅れてアーマチュアは摩擦面より離脱し、減衰トルクからドラグトルク(空転トルク)に移行します。電流を切ってから定格静摩擦トルクの10%に減衰するまでの時間をトルク消滅時間と呼んでいますが、乾式単板クラッチでは、アーマチュアが離脱した時点で摩擦トルクはゼロとなりますから、ここでは100%トルク消滅時間をアーマチュア釈放時間と呼びます。トルク立上り時間及びアーマチュア釈放時間は、励磁電流、負荷の大小並びに回転数などにより変化します。選 定電磁クラッチ・ブレーキの特性図1 動作特性励磁電圧励磁電圧トルク回転数操作入力作動入力操作入力作動入力初期遅れ時間 初期遅れ時間時間時間時間時間アーマチュア吸引時間 アーマチュア釈放時間80%定格動摩擦トルク動摩擦トルク(静摩擦トルク)負荷トルク減衰トルク10%定格トルクドラグトルクトルク消滅時間解放時間惰性停止時間実連結時間実トルク立上り時間トルク立上り時間駆動側被動側全連結時間連結時間被動側駆動側 --1/1-- "