油圧機器総合カタログ2009

油研工業(株)の油圧機器総合カタログ2009
  • "854データシート油圧作動油について〔その 1 〕条件および分類、特性データシートData Sheet■油圧作動油としての条件油圧ポンプや制御弁、油圧シリンダが高圧、高速で運転されることや、機器に用いられる種々の材質、運転時の油温、雰囲気などの諸条件から油圧作動油はつぎのような性質をそなえていることが要求される。●適当な粘度があって、温度が変化しても  ●酸化安定性のよいこと。●防錆能力があること。粘度の変わりにくいこと。●せん断安定性のよいこと。●ゴムや塗料を侵さないこと。●低温でも流動性を持っていること。●金属を腐食しないこと。●圧縮性のないこと。●高温で使用しても変質しにくいこと。●水分混入時の抗乳化性およ  ●消泡性のよいこと。●潤滑性および耐摩耗性のよいこと。 び水分離性がよいこと。●燃えにくいこと。■油圧作動油の分類現在のところ油圧作動油としてのJIS規格は制定されていないが、上記のような諸条件をみたすものとして、石油系潤滑油のタービン油(JIS K 2213)相当の粘度をもつものが用いられる。タービン油には1種:無添加タービン油と2種:添加タービン油があり、後者は防錆添加剤、酸化防止剤などが添加されている。作動油としては JIS K 2213 の2種:添加タービン油 ISO VG 32、VG 46、VG 68 および同じ粘度グレードで専用油圧作動油として製造されているものが用いられることが多い。油圧装置から作動油が漏れたり噴出により、火災の危険がある場合には、合成作動油や水成形作動油などの難燃性作動油が用いられる。これら難燃性作動油は石油系作動油と異なる性質があるために、実用上では注意を要する。なお、塩素化炭化水素系作動油は分解すると毒性が強く、腐食性があり国内では工業用作動油としてはほとんど使用されいていない。このほかにも種々の流体があるが、一般産業用作動油としては下記の分類中にあるものが大部分をしめている。■各種作動油の特性(例)一般作動油 添加タービン油 特殊作動油 りん酸エステル系作動油 脂肪酸エステル系作動油 塩素化炭化水素系作動油 水−グリコール系作動油 油中水滴形乳化液(W/O形エマルション) 水中油滴形乳化液(O/W形エマルション) 油圧作動油 耐摩耗性作動油 高粘度指数作動油 低温用作動油 高温用作動油 石油系作動油 合成作動油 難燃性作動油 水成形作動油 難燃性作動油 比  重 (15/4℃)粘度(mm2/s)40℃100℃粘 度 指 数(VI)高温使用限界(℃)低温使用限界(℃)ストレーナ抵抗作動油項 目石油系作動油2種 : 添加タービン油ISO VG 32 相当油りん酸エステル系脂肪酸エステル系 水−グリコール系W/O形エマルションO/W形エマルション()0.8732.05.410070−101.01.1341.85.220100−201.030.9340.38.1160100−51.01.04〜1.0738.07.714650−301.20.9395.1―1405000.7〜0.81.000.7――500(水と同じ) --1/1-- "